日本における死因のトップはがんであり、およそ4人に1人ががんで亡くなっていると言われています(2022年時点)。がんによる死亡を減らすためには、早期発見・早期治療が大切です。がん検診受診率の向上と、がん患者が継続的な医療ケアを受けられることが重要になります。
しかし、大規模災害が起こってしまった場合、がんの検診や治療に悪影響が出る可能性があります。日本は自然災害の多い国です。災害によってがん医療に何が起こるか、また、その対策を考えなければなりません。今回は、東日本大震災の被災地における調査結果を中心に、災害ががん医療にもたらす影響について説明したいと思います。
乳がん患者の経験に関してのインタビュー
日本の乳がん患者数は2021年時点で推定約9.4万人となっています。また、女性のがん症例の22 %は乳がんです。災害が発生したとき、乳がん患者はどのような困難に直面するのでしょうか。
2011年3月に発生した東日本大震災および福島第一原発事故では、被災地の医療や住民が大きな影響を受けました。被災地である福島県南相馬市の2つの病院で、震災前に乳がんと診断された患者21人に、震災当時の状況についてインタビューを行いました。その結果、次のような困難や課題が浮かび上がりました。
1.「震災後に直面した医療上の課題」
震災により、病院の施設やインフラは損傷し、基本的なアメニティが不足しました。患者からは、「壁にひびが入ったようで、適切な治療が受けられなかった」といった経験が聞かれました。また、道路網の混乱などによる医療機関へのアクセスの断絶や、担当医師の不在により、医療ケアを受けられなかった方もいたようです。予定されていた治療などを中断されたケースもありました。これらの課題に対しては、前例のない状況にも適応できる、回復力のある医療システムが必要と考えられます。
2.「家族の役割と負担」
多くの患者が、自分の健康よりも家族の介護や子どもの健康管理を優先しており、そのために自分自身の健康管理やケアに集中できないことが多かったようです。一方、家族と一緒にいることで、患者自身が安心感とサポートが得られたという面もありました。災害対応において、家族の影響を多面的に考慮すべきと思われます。
3.「情報へのアクセスとコミュニケーション」
地域医療の情報が不足していたことも、患者にとって大きな問題でした。医師などの専門家は重要な情報源であり、安心感を与える存在でしたが、彼らとコンタクトが取れず不安を感じた患者もいました。避難所では、保健師や福祉関係者などの専門家が重要な情報源やサポートとなりました。テレビからも情報が得られました。しかし、十分な情報を得ることができなかった患者もいました。震災時は、患者のための医療相談窓口と支援ネットワークが必要になると考えられます。
4.「災害によるメンタルヘルスへの影響」
震災時、多くの患者は、治療の継続や再発について大きな不安を抱きました。また、放射線被ばくと乳がんへの影響に対する懸念もありました。家族の健康についても心配しており、特に福島第一原発事故後の食品の安全性について不安が高まりました。また、避難生活における日々の困難やストレスは、患者のメンタルに悪影響を及ぼしました。避難生活の中で、乳がん治療の副作用で入浴できない、髪が抜けるといったことに大変さを感じる患者もいました。そして、多くの患者が、不安や懸念を他の人と共有する場を望んでいました。これらの経験を参考に、災害時の乳がん患者の心理的ケアについて考える必要があります。
テーマ5:「避難中に直面する困難」
避難した患者は、慣れない環境で医療ケアを受けることにしばしば不安を感じていました。紹介状などがないために、診察の予約を拒否されることもありました。避難所で薬を調達するのは難しく、必要な薬が手に入らずに治療を中断する患者もいました。避難所では孤立感を感じることも多く、患者たちのストレスと不安を増大させる一因となりました。一方、避難所で他者とのつながりやサポートを得られたことにより、安心感があったという経験も聞かれました。避難所生活においては、患者に特別な配慮が必要であると考えられます。
今回の調査結果は、乳がん患者に対する継続的なケアが極めて重要であることを示唆しており、災害時に乳がん患者が直面する課題を明らかにしています。今後は、これらの課題に対処するための実用的な解決策を、迅速に検討しなければなりません。
南相馬市の乳がんの検診受診率の変化
前記事で、我々は震災前に既に乳がん患者と診断されていた方々について、調査を行いました。では、震災は、震災後に乳がんと診断された方々、また、そのような方を支える地域保健医療体制にどのような影響を与えたのでしょうか。
乳がんの早期発見のためには、症状を自覚しない時期から、継続的に乳がん検診を受診することが大切です。乳がん検診の受診率は震災の影響を受けたのでしょうか。南相馬市における、震災前後の40~74歳の女性の年次乳がん検診受診率と、乳がん検診受診に影響する要因を調査しました。
乳がん検診の受診率は、2009年は19.8 %、2010年は18.2 %であったのに対し、東日本大震災が発生した2011年には4.2 %にまで減少し、その後徐々に増加し、2016年にようやく震災前のレベルの20.0 %に回復していました。震災後に乳がん検診を受けなかった要因として、避難生活をしていたこと、一人暮らしであったこと、2009~2010年に受診していなかったことが示されました。一人暮らしの人の乳がん検診受診率が低かったことは、乳がん検診受診に家族のサポートが重要であることを示しています。南相馬市では、震災後に多くの若者や高齢者が避難し、一世帯当たりの家族の人数が減少しました。これにより、乳がん検診受診率が低下した可能性があります。今後の大規模災害においては、一人暮らしの人は乳がん検診受診率が低くなることを考慮に入れ、支援を行う必要があると思われます。また、震災前に乳がん検診を受診していなかった人は震災後にも受診しない傾向があったことについて、平時から住民に乳がん検診を受けてもらう施策を行うことで、震災後の検診受診上昇につながる可能性があります。
受診の遅れには社会的な孤立が関係している
前記事は、症状を自覚しない段階での地域住民を対象とした調査でした。では、乳がんを疑うような症状を自覚したか方々にはどのような影響があったのでしょうか。
有症状の乳がんについて、初回受診が遅れてしまった場合、病期が進行してからの乳がん発見となったり、治療後の生存期間に悪影響が出る恐れがあります。乳がんにおいては、症状を自覚してから3ヶ月以上治療が遅れた場合、3ヶ月以内に治療した場合と比較して、5年生存率が12 %低下することが報告されています。患者が症状を自覚してから医療機関を受診するまでに期間が開いてしまうことを、「受診の遅れ」と言います。
これは、南相馬市立総合病院を受診した、ある乳がん患者のケースです。2014年7月、59歳の女性が右胸のしこりと痛みを訴え、南相馬市立総合病院を訪れました。彼女は、震災直後の2011年4月に症状を自覚したとのことで、実に3年3ヶ月もの受診の遅れでした。精査の結果、ステージIIIBの進行乳がんと診断されました。
詳細な聞き取りにより、震災後に、彼女の娘家族や友人が放射線被ばくを恐れて避難したことで、被災地に残った彼女は社会的孤立状態に陥っていたことが明らかになりました。彼女は家族や友人の負担になることを恐れて自分の症状を打ち明けず、周囲にも親身に相談できる相手はいませんでした。
彼女のケースから、被災地の乳がん患者は社会的孤立状態に陥り、健康状態について相談する機会が減少し、医療機関受診や治療の遅れにつながっていることが示唆されました。特に放射線災害は若年者の長期的な避難を引き起こし、地域コミュニティを弱体化させます。その結果、自然災害のみの災害と比較し、より長期的な住民の社会的孤立を被災地にもたらす可能性があります。また、このケースから、震災後に受診が遅れた乳がん患者が多く存在した可能性が示唆されました。そのような仮説を検証するために計画されたのが、次の記事で紹介する調査です。
被災地で乳がん患者の受診が遅れる傾向があった
2011年の東日本大震災および福島第一原発事故では、福島県の太平洋側沿岸にある相双地区の住民が多く避難しました。それにより、相双地区は高齢化や人口減少が進み、地域コミュニティの弱体化や住民の社会的孤立を背景に受診の遅れを経験している乳がん患者の存在が明らかとなりました(202)。このような地域では、震災後、乳がん患者の受診の遅れが顕著になっているかもしれません。震災前後に南相馬市の2つの中核病院を受診した乳がん患者を対象に、震災前後の受診の遅れについて調査を行いました。
調査では、症状の自覚から初回受診まで3ヶ月以上、または12か月以上経過していることを受診の遅れとしました。調査の結果、震災前と比較し、震災後は乳がん患者の受診の遅れが増加していることがわかりました。具体的には、3ヶ月以上受診が遅れた患者の割合は、震災前は18.0 %であったのに対し、震災後は29.9 %に増加していました。12ヶ月以上受診が遅れた患者についても、震災前は4.1 %であったのに対し、震災後は18.6 %に増加していました。また、受診が遅れた患者の割合は震災後に顕著に増加したまま、震災から5年が経ってもほとんど減少が見られませんでした。受診の遅れという傾向が長期的に継続していることを考えると、震災直後に起こる医療機関へのアクセスの悪化とは別の原因があるのかもしれません。
震災後に受診が遅れた患者は、子どもと同居していない傾向が見られました。一方で、パートナーとの同居の有無と受診の遅れには、明らかな関係はなさそうでした。震災後の避難によって若年者が大幅に減少した地域にとって、この結果は重要な問題です。乳がん患者の社会的孤立を緩和し、早期受診を促すためには、病院に来る前の患者にアプローチする必要があるため、医療者の力だけでは限界があると思われます。地域住民や行政も力を合わせて、必要な対策を進めていくことが大切です。
受診の遅れにより、がんが進行してからの治療となる
前記事の調査で明らかとなったように、2011年の震災後、南相馬市の病院で乳がん患者の受診の遅れが増加したことを報告しました。では、受診が遅れたことにより、患者の症状の進行にどのような影響があったのでしょうか。
震災後に症状を自覚し南相馬市立総合病院を受診した乳がん患者について、症状の自覚から医療機関受診までの期間と診断病期(がんの進行具合)の関係を調べました。診断病期は、がんが発生した臓器以外に広がっている状態を進行期としました。
その結果、97人の乳がん患者について、進行期と診断された方の割合は、受診までの期間が3ヶ月未満、3~12ヶ月、12ヶ月以上の患者について、それぞれ10.3 %(68人中7人)、18.2 %(11人中2人)、66.7 %(18人中12人)でした。このことから、症状自覚から医療機関受診までの期間が長くなることで、受診時にはがんが進行してしまっている可能性が高まることが確認されました。この結果は、災害下でもタイムリーな医療機関受診が大事であることを示しています。状況改善には、乳がんの症状について継続的に啓蒙活動を実施していくことが重要と考えられます。また、家族などのサポートがなく、身近に健康について相談する機会がないような方については、保健師などによる個別訪問も有効かもしれません。
乳がんの治療をする医療機関の対応は遅れていなかった
前の2記事で紹介した調査で明らかとなったように、震災は乳がん患者の受診行動に深刻な影響を与え、受診の遅れを増やし、進行がんでの診断増加に寄与しました。では、震災は、医療機関を受診した後の治療のプロセスにも影響を及ぼしたのでしょうか。
相双地区では、医療機関が震災によって大きな影響を受けました。また、若年者の避難による地域の高齢化や、人口減少による地域コミュニティの弱体化も進みました。これらを考慮すると、震災後、乳がん患者が病院へ行っても、スムーズに検査や治療を受けられなかったという可能性が考えられます。震災前後10年間に、相双地区の南相馬市立総合病院と旧渡辺病院を受診した乳がん患者263人を対象に、医療機関受診から治療開始までの日数に震災前後で違いがあるかどうかを調査しました。
結果として、医療機関受診から治療開始までの日数は、震災前後であまり変化がありませんでした。しかし、震災後、家族との同居人数が少ない患者においては、家族との同居人数が多い患者と比較して、医療機関受診から治療開始までの期間が長くなる傾向が見られました。このことから、今回調査にご協力いただいた病院の乳がん患者については、震災後においても震災前と同様に検査や治療を受けることができていた可能性が高いと考えられます。その理由として、南相馬市立総合病院においては、地震や津波そのものによる被害が限定的だったことや、人口減少などを背景に地域の乳がん患者の数が減少していたことなどが挙げられます。家族からのサポートが不十分な患者については、スムーズに検査や治療を受けられるよう、特別なサポートが必要かもしれません。
台風のトラウマ体験が乳がん治療に影響したケース
乳がん治療の中で、患者は様々な心理的課題に直面することがあります。多くの患者が身体イメージや性的嗜好の変化、自尊心の低下、がんの再発や死亡に対する不安などの精神障害に悩まされます。また、災害の経験も、心的外傷後ストレス障害、うつ病、不安など、大きな精神的影響をもたらすことがあります。ここでは、台風経験後の乳がん治療が患者に大きな心理的ダメージを引き起こしたケースについてご説明します。
2021年4月、40代の乳がん患者が福島県いわき市の病院を受診しました。彼女は、他の病院で約2年間乳がん治療を受けていましたが、腫瘍が大きくなり始めたため今回の病院を受診することになったとのことです。受診から約3週間後、乳房切除の手術を受けました。彼女は、手術後もしばらくは元気そうに見えました。しかし、2021年9月に台風のニュースを見聞きして、彼女は漠然とした不安を感じるようになったそうです。実は彼女は、2019年の台風19号で、彼女の自宅の目の前で洪水が発生し、避難を余儀なくされるという経験をしていました。実際、この台風では、大雨により全国71河川128区間が決壊し、溺死を中心に約100人が亡くなっていました。夫によると、彼女はもともとまじめな性格で、2019年の台風の際も、強い恐怖を感じていたとのことでした。物事に集中できなくなり、「なぜ私だけ?」と強い孤立感に悩まされるようになりました。2010年、彼女は精神科クリニックを受診しました。不安、動悸、情緒不安定、焦燥などの症状があり、うつ病と診断されました。しかし、彼女はコミュニケーションや気分反応は維持されており、重度のうつ病ではなく、トラウマや喪失体験に対する強い反応であると考えられました。彼女の治療では、トラウマの克服を意識した心理教育が重視されました。うつ病の原因として、乳房切除手術や術後のホルモン療法の生理的影響、2年前の台風のトラウマ体験、彼女のまじめな性格が影響している可能性があると彼女や夫に説明されました。彼女たちはこれらの説明に納得し、治療に取り組みました。一定期間の休養と精神科外来通院の結果、彼女は現在、精神的安定を取り戻しています。
このケースでは、過去の災害の影響が乳がん治療の心理的ストレスを悪化させた可能性があるということが考えられます。また、彼女が「なぜ私だけ?」という感情を持っていたことも注目すべきでしょう。このような、患者が抱える孤立感に対しては、患者の経験に共感を示し、さらに、その患者だけがそのような経験をしているわけではないということを認識してもらうことが大切です。また、今回のケースでは、患者が自身の災害のトラウマや乳がん手術による喪失経験について納得し、前向きに治療に取り組めたことも、患者の回復に良い影響をもたらしたと考えられます。自身に対し理解を深め、自身に対する優しさを持つことが、状況を受け入れる助けになることが報告されています。これらのことから、日常的な診察を通して乳がん患者のことをよく知り、社会参加プログラムや心理教育などの心理的サポートを行うことが重要と言えます。
大腸がん検診への災害の長期的影響
大腸がんは、検診の普及によりがんの患者数や死亡率を減らすことができます。南相馬市における乳がん患者を対象とした研究により、災害によってがん検診の受診率が下がることが示唆されていますが、がん検診に対する災害の長期的な影響については明らかになっていません。
南相馬市は原町区、小高区、鹿島区の3つの地域で構成されており、避難を求められた地域と求められなかった地域が混在しています。福島第一原発事故により、小高区の大部分は避難指示が出され、原町区の大部分と鹿島区の一部は自主避難の対象となりました。震災前後10年間の南相馬市における、大腸がん検診受診率の推移と住民の背景情報(年齢、避難の状況など)を調べました。
その結果、震災前の2009年は4069人(12.3 %)、2010年は3839人(11.7 %)の住民が検診に参加していましたが、震災が発生した2011年には1090人と大幅に減少していたことがわかりました。2009年と2010年については、男性、65歳未満、一人暮らしといった特徴を持つ人が検診を受診しない傾向にありました。原町区の住民は鹿島区の住民に比べて参加率が低く、小高区の住民は参加率が高かったこともわかりました。しかし、震災が起こった2011年については、地域の大部分が避難指示区域または自主避難区域となった原町区と小高区の住民は、鹿島区の住民と比べて、参加率が低くなっていました。また、2011年から2018年までの期間、市外または市内に避難していた人は検診への参加が少ない傾向にありました。市外避難の場合は、市内避難よりもより低い受診率を示していました。
今回の調査結果から、震災が大腸がん検診の受診に与える影響が、震災の発生から少なくとも8年間と長期にわたり継続していたことが明らかになりました。また、一人暮らしであることや避難していることなど、社会から孤立しがちな状況が検診不参加と関係していたこともわかりました。医師の勧めや医療機関への定期的な通院は、検診受診のモチベーションとなることが知られています。また、家族や友人に健康状態の変化を指摘されることも、検診受診につながると思われます。震災後、避難によって医療機関とのつながりや、家族や地域コミュニティなど周囲の人々とのつながりを失うことで、検診に行きづらい状況になっていることが考えられます。
災害による子宮頸がん検診受診率の低下
※当研究グループの研究ではありませんが、東北大学の先生方が執筆されている災害後の子宮頸がん検診受診率に関する論文がありますので、内容を簡単にご紹介させて頂きます。
子宮頸がんの早期発見・早期治療のためには、子宮頸がん検診の受診率向上が必要です。宮城県では、病院などで検査を受けることが難しい地方の住民向けに、移動検診車によるがん検診が行われています。2011年3月11日、大津波を伴う東日本大震災の発生により、宮城県の沿岸地域は壊滅的な被害を受けました。。東北大学の研究チームによって、宮城県内の各地域について、震災前後(2009年~2016年)の子宮頸がん検診受診率の変化が調査されました。結果、津波の影響を受けた4つの地域において、2011年の子宮頸がん検診受診率が前年と比べて3 %以上減少していました。これら4つの地域は、2016年時点でも震災前より子宮頸がん検診受診率が低い状況でした。沿岸地域とその他の地域に分けて各年の子宮頸がん検診受診率を比較したところ、震災前は沿岸地域とその他の地域であまり差は見られなかったのに対し、震災後は2014年を除いた全ての年で、沿岸地域の方がその他の地域よりも子宮頸がん受診率が低くなっていました。災害後の健康診断やがん検診、メンタルヘルスケアなどを含む、包括的な医療体制の構築が必要と考えられます。
まとめ
以上の研究から、がん患者の受診や治療に、災害が大きな影響を及ぼすことが確認されました。受診の遅れには、医療機関へのアクセスが悪くなることや、被災者の社会的な孤立が関係していると考えられます。受診の遅れは、がんの進行により病状が悪化することにつながります。また、震災の影響により、がん患者に継続的なケアを提供することが難しかったという側面もありました。また、災害のトラウマ体験が、がん治療において精神的な悪影響を及ぼす可能性も示唆されました。災害時のがん患者のケアには様々な課題があります。医療者だけでなく、地域住民や行政も協力して対策に取り組むことが必要です。
謝辞
今回の研究にご協力いただいた患者の皆様、病院関係者の皆様に深く御礼申し上げます。
作成者:松本智紘